「ヒップシートキャリアの座面は、全面に滑り止めがあった方がいいの?」

ヒップシートキャリアを検討するときに、一度はだれもが思うこの疑問。

座面の全面をシリコン製の滑り止めにしているヒップシートの割合が多いため、全面に滑り止めがあった方がいいと思っている人も多いのではないでしょうか。

知っておきたい、全面が滑り止めになっている座面の盲点について、ミアミリージャパン代表の松本が語ります。

ポイントは、「安全性」と「快適性」の両立です。

この記事を最後まで読んで、メリット・デメリットを確認してあなたの抱っこひも選びの参考にしてください。

この記事を書いた人

Matsumoto

( 抱っこひも博士 )

ミアミリー 日本モデルを作った人
ミアミリージャパン 代表。抱っこによる育児腰痛に苦しんだ経験を持つ3児の父親。ラクに抱っこする方法を模索する中でヒップシートに出会い、日本人の体格や使い方、価値観に合ったヒップシートキャリアを開発し販売を開始。ヒップシートキャリアの構造や特徴、使い方などについて豊富な知識を有している。

流行りは全面シリコンの滑り止め

先日、ヒップシートキャリア座面の滑り止めの話題になりました。

ミアミリーは、なぜ全面シリコンの滑り止めにはしないのか?と言う内容の話です。

良い機会なので、ミアミリージャパンの方針も交えてご説明したいと思います。

ヒップシートキャリア全体で見ると、座面の全面をシリコン製の滑り止めにしているヒップシートが多い傾向があります。

その理由としては、子どもの落下防止を目的としていることが多いようです。

子ども安全を確保するためには、安全対策は多い方が良いのは当然のことだと言えます。

では、全面シリコン製にするデメリットはないのでしょうか?

座面を全面シリコン製にするデメリット

デメリットは、座り心地が悪いということに尽きると思います。

ミアミリージャパンでも、座面の滑り止めに関しての検討を重ねてきました。

そして、検討の結果、全面シリコン製の滑り止めの座面は座り心地が悪いという結論に至っています。

これは、座面の素材に関する結論であって、安全が最優先であることに変わりはありません。

では、このデメリットについて簡単にご説明します。

まず、ご自身が、全面シリコン製でお尻を動かせないイスに座る場合を想像してみてください。

どうですか? 座り心地は良いでしょうか?

イスに座っている時、お尻はずっと同じ位置に固定しているでしょうか?

きっと、姿勢を変える時などには、無意識に座り心地の良い位置にお尻を動かしているはずです。

皆さんなら、どんな座面のイスに座りたいですか?

きっと、姿勢を変えやすく適度に安定している座面が、座りやすく座り心地の良い座面のイスではありませんか?

座面は、滑りすぎても滑らなくても座り心地は良くないはずです。

では、子どもならどうでしょう?

ヒップシートキャリアの場合を考える

私は、ヒップシートキャリア以外で、座面の全面をシリコンで滑らないようにしたイスを見たことがありません。

それは先ほど説明した通り、きっと座り心地が悪いからだと思います。

では、子どもの座るヒップシートキャリアはどうでしょうか?

子どもは、ヒップシートキャリアの中でじっとしていません。

あっちを見たりこっちを見たりバタバタしたり・・・。

座り心地が悪くなっても、足だって浮いているので、お尻を持ち上げて動かすことなんてできませんよね。

それならば、もう少し座りやすい座面でもいいのではないでしょうか?

繰り返しますが、もちろん安全は最優先です。

安全性と快適性の両立

ヒップシートの滑り止めについて、ミアミリージャパンの方針を少しご説明したい思います。

まず、初めにお伝えしたいことは、ミアミリージャパンでは「安全性」と「快適性」の両立を目指しているということです。

ヒップシートの滑り止めは、「安全性」や「快適性」と密接に関係しています。

現在、ミアミリージャパンでは、ヒップシートキャリアの座面に合成皮革による滑り止めを採用していますが、これは、お尻を適度に安定させながら座り心地の良い座面にするためです。

また、落下防止の安全対策として、座面の滑り止め以外に大きく2つの安全対策を講じています。

落下防止の安全対策

  1. 安全ベルトの設置
  2. ヒップシートキャリアの隙間の適正化

安全ベルトの設置は、万一、落下しそうになった際に、子どもを繋ぎ留めてくれる安全ベルトです。

ヒップシートキャリアの隙間の適正化は、抱っこした際にヒップシートキャリアにできる隙間を、日本の赤ちゃんと子どもに合わせて設計しています。

具体的な内容は、当社のノウハウとなりますので詳しくは書けないのですが、ショルダー部分の各所に落下防止策を講じています。

抱っこひもを選ぶときのポイント

抱っこひも選びで後悔しないために、メリットとデメリットの両方を考慮して選ぶ事がとても大切です。

パンフレットや取扱説明書にも、使い方やメリット、ちょっとしたコツは載ってることもありますが、デメリットまでのっているものは見かけません。

ミアミリージャパンでは、ベビーキャリア・ヒップシートキャリアに詳しいお店で、実際に試着して購入されることをお勧めしています。

最後に、ミアミリージャパンは、抱っこを安全にラクに快適にすることを目指しています。

たとえ、皆さんの選んだ抱っこひもがミアミリー日本モデルではなくとも、ご自身に合う抱っこひもを選んで快適な抱っこを手に入れてもらえると、とても嬉しく思います。

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